定量分析の必要性

定量分析について、よくお問い合わせをいただきますので下記ご案内させていただきます。

はじめに、「厚生労働省」から発行されている『石綿則に基づく事前調査のアスベスト分析マニュアル』(第2版 令和4年3月)から下記の一文を抜粋いたしました。

3.2.7.アスベスト質量分率の推定

アスベストが同定された場合は、肉眼、実体顕微鏡、偏光顕微鏡による観察結果に基づきアスベストの質量分率を0.1-5%, 5-50%, 50-100%の3段階で推定する。分析の際にアスベスト繊維が1,2本のみ検出され、意図しない混入の可能性がある場合は、これらの3段階以外に「検出」という表現を使用することができる。

分析の結果「検出」及び「0.1-5%」となった場合に、0.1%を本当に超えるかどうかを確認したい場合はJIS A 1481-4, JIS A 1481-5により定量分析を行うことができる(本マニュアルの5章、6章を参照)。分析の結果、不検出確定のための手順を行ったうえでアスベストが検出されない場合は0.1%未満であるため定量分析をする必要はない。 原文はこちら

上記の内容を要約すると下の図のようになります。

当社の分析においても、アスベスト質量分率目視での推定(簡易定量)を「不検出,検出,0.1-5%, 5-50%, 50-100%」の5段階で行っております。

*アスベスト繊維が1,2本のみ検出され、意図しない混入の可能性がある場合は、「検出」という表現を使用しています。

当社では、分析の結果、不検出の場合、不検出確定のための手順を行っております

そのため、特別な事情や要求がない限り0.1%未満であるため定量分析をする必要はありません

*計算値では、不検出確定のための手順で繊維が確認できなければ実質的に0.01%以下であることになります。

商用に製造されたアスベスト含有材料には,機能をもたせる目的で意図的に0.1 %未満の濃度のアスベストを混入させたことはないとされています。したがって,製造された製品中に一つ又は複数の種類の商用アスベスト(クリソタイル,アモサイト,クロシドライト又はアンソフィライト)が検出されたとすれば,その製品にアスベストが0.1 %を超える濃度で存在するという仮定が成り立ちます。

「検出」及び「0.1-5%」となった場合に、特別な事情や要求がある場合で、0.1%を本当に超えるかどうかを確認したい場合は、定性分析を行ったうえでJIS A 1481-4, JIS A 1481-5により定量分析を行うことができます。